目次
愛犬も温泉に入れるって本当?
冬の風物詩ともなっている「カピバラ温泉」。一度はテレビなどで目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。実は、私たち人間だけでなく多くの動物たちも寒さをしのいだり、傷を癒したりするために温泉を利用しているんです。
「それなら、愛犬と一緒に温泉に入れるの?」と思った方に朗報です。近年、ペット愛好家の方々のリクエストに応えて、愛犬も利用できる温泉施設が増えているんです。都内や箱根・湯河原などをはじめとする人気の温泉地にも、犬用日帰り温泉やペット同伴可の宿泊施設がたくさんありますよ。
ワンちゃん専用の足湯やドッグスパ・個室タイプの家族風呂・露天や野天など、そのバリエーションも驚くほど豊富。中には飼い主さんと愛犬が同じ湯船で温泉を楽しめるケースもあります。
温泉入浴は愛犬にも効果的?
温泉入浴は身体面・精神面でさまざまな嬉しい効果があることで知られていますが、それはワンちゃんにも言えること。
温泉で身体が温まると全身の血行が改善され、老廃物や痛みのトリガーとなる物質が排出されやすくなると言われています。たくさん運動して疲労がたまったワンちゃんは、温泉入浴をして筋肉痛を予防するのがおすすめ。また、シニア犬など関節が痛む子も、患部をゆっくり温めてあげることで関節がほぐれ、動かしやすくなると言われています。
もうひとつのメリットは皮膚への良い影響です。特に高アルカリの泉質は、皮膚トラブルを防ぐ効果も期待できます。
さらに、人間と同じくワンちゃんも、温泉入浴でリラックス効果を得られると言われてます。感覚的なものではなく、愛犬が実際に感じるということが実験を通して証明されているんです。約38度のお湯に犬を入浴させ、唾液中のアミラーゼの数値からストレス度を測るという方法で、入浴前と比べて入浴後の方で改善されたとのこと。
私の姉が勤めるペットサロンの看板犬、琥珀(こはく)ちゃん。あまりに心地良いお湯加減につい、うとうと。温泉に入れてあげたら、愛犬のこんな夢見ごこちの表情が見られるかも!
愛犬を温泉入浴させる際の注意点は?
温泉は愛犬にとってさまざまなメリットがあるとはいえ、覚えておきたい注意点もあります。
まずは、ワンちゃんならではの適温と入浴時間を守りましょう。犬は人間よりもずっと体温調整が苦手な生き物。ワンちゃんの平均体温に近い36~38度くらいのお湯に設定しましょう。41~42度だと熱中症のリスクも高まるので、人間のお風呂感覚で入浴させてしまうと危険です。少しぬるめと感じるくらいが愛犬にとっては適温ということですね。
入浴の時間は10~15分くらいまで。犬の皮膚はとっても繊細で人間の赤ちゃんよりも薄いほど。あまり長く温泉に浸かってしまうと、必要な皮脂まで流れて皮膚が乾燥し、かえって皮膚トラブルが起きることもあります。
入浴後にはドライヤーなどを使ってしっかりと乾かしてあげるのを忘れずに。根元まできちんと乾かすことで、雑菌の繁殖や湯冷めを防ぐことができます。
ドライヤーをしてもらって見違えるほどふわふわになった琥珀ちゃん。リラックス効果で、まだまだとろ〜んとした表情!
愛犬の健康状態によっては、温泉入浴そのものを控えたほうが良いケースも。体にトラブルを抱えていたり、持病があったりする場合には特に注意が必要です。血行が良くなることが身体にとって負担となる可能性があるからです。
足湯を利用したり、温泉水を含んだタオルで湿布のようにくるんで温めたりする方法もありますよ。ご心配な方は、かかりつけの獣医さんに相談の上、利用されることをおすすめします。
愛犬の至福の表情に出会える温泉旅行
家族の大切な一員である愛犬。温泉旅行のたびにお留守番では、ワンちゃんも飼い主さんもちょっとさみしいですよね。ぜひ、次回は愛犬も温泉入浴できる施設を利用して、リラックスしつつ一緒に楽しい時間を共有しましょう。
安全面を十分意識しつつ、愛犬の至福の表情を見られる素敵な温泉旅行のプランを、さっそく練ってみるのはいかがですか?